人生100年時代の資産形成 Vol.2
ライフプラン表を作成して「お金にまつわる漠然とした不安」を解消しよう!

資産運用のススメ
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突然ですが皆さん、ライフプラン表は作成されていますか?

既に資産運用に取り組まれている方も、これから取り組まれている方も、すべての人に作成してほしいと思うライフプラン表。この記事では、ライフプラン表とは何か、ライフプラン表作成のメリットについて、私自身が作成したライフプラン表を基に説明します!

ライフプラン表とは

ライフプラン表とは、家族の年齢やライフイベント、家計の資産等を一覧化したもの。家計簿は過去のデータを基に家計の見直しをするのに有用ですが、ライフプラン表では預貯金額の算出のみならず、投資利回りや賃金上昇率等を考慮した、資産の将来推移の予測に有用です。

家計簿ライフプラン表
管理する情報主に過去のデータ主に将来のデータ
目的・用途生活費や支出の把握、家計の見直し等将来必要となる費用に向けた貯蓄計画や資産運用計画
家計簿とライフプラン表の違い

ライフプラン表は、FP(ファイナンシャル・プランニング)技能検定の教科書でも取り上げられており、実際の試験問題でも頻出の項目ですが、実生活でも非常に有用なツールです。

いおり
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もともと家族のライフイベントを考慮した資産管理簿を作成したいと思っていたのですが、FP技能検定の勉強をする中でライフプラン表の存在を知り、教科書のフォーマットを参考にしながら自身でも作成しました。

ライフプラン表作成の3つのメリット

なぜライフプラン表を作成すると良いのか、ここではその理由に着目していきます。

長期目線で資産を見える化できる

自身がどんなライフスタイルを望むか、そのためのお金をどうやりくりするか一人ひとり考え方が異なると思いますが、いずれにせよ生きていく上ではお金は必要不可欠です。

特に人生の3大支出とも言われるような「住宅/教育/老後」に係る費用は額としても大きなもの。例えば住宅ローンを組んだり、節約して毎月貯蓄額を捻出したりと取りうる手段はあったとしても「ローンをちゃんと完済できるのか」「現在の貯蓄額で本当に必要な蓄えを備えられるのか」等、漠然とした不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

ライフプラン表は基本的に家族の年齢やライフイベント、家計または個人も含めた資産額などを1年単位のデータで一覧にして作成します。ライフイベントと照らし合わせて、例えば子どもが高校や大学に進学するタイミングで十分な教育費を準備できているか、また「夫婦の銀婚式のタイミングで家族に記念旅行に行きたい」といった、自身が望む暮らしを実現するための蓄えを準備できるか否か等を明らかにすることができるのです。

目標額に合わせて資産運用計画を調整できる

前項で述べたように、ライフプラン表では家族のライフイベントと資産額を照らし合わせて「必要な資金を必要なタイミングまでに準備できるか否か」ということが一目瞭然になります。

当初の計画で十分な資金を蓄えられる見込みが立つこともあれば、逆に現在の計画では必要とする額に対して不足が生じるということも明らかにできます。

この結果を基に、例えば「特定の期間だけ貯蓄額を増やそう」「より利回りの良い金融商品に投資先を変更しよう」「老後資金の準備ペースを落として、先に必要となる教育費により多くの蓄えを充てよう」といった調整が可能になり、あなたが思い描く生活により近づくことができるのです。

お金にまつわる「漠然とした不安」に備えることができる

3つ目のポイントは、1つ目と2つ目のまとめとも言えると思います。「年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話 [ 佐藤 治彦 ]」という本の中では「何となく不安病」と称されていますが、「いつ訪れるか分からない不安に備えて準備するお金」に対して不安を抱えている人は多いのではないでしょうか?

不安を抱えていることは生きる上で大きなストレスになります。ライフプラン表を使って、「長期目線で資産を見える化」し、「目標額に合わせて資産運用計画を調整する」ことで、この何となく不安病への対処ができることが、作成の目的でもあり、最大のメリットとも言えると思います。

この本の詳細については以下の記事もご覧ください。

ライフプラン表公開!私が作成したライフプラン表

さてここからは、私が自身で作成し、実際に利用しているライフプラン表を基に説明していきます。
※一部数値については実物から変更しているのでご了承ください。

私のライフプラン表
いおり
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2021年より同棲開始、同年末に入籍したため、2021年をスタート地点として作成しました。

私が作成したライフプラン表は上記の通りです。実際には、現在夫と愛犬のふたりと1匹暮らしで子どもはいないのですが、できれば子を授かりたいと考えているので、希望ベースで3人の子を授かれたケースで作成しました。ちなみに作成当初は2022年中に第1子を授かる計画で作成していましたが、今の所予定はたっていないため1年ずつ後ろ倒しています。苦笑

我が家は夫婦共働き・別財布制のため、家計および教育費の項目と、個人としての資産管理はそれぞれ項目を分けて作成しました。

私のライフプラン表:家計&教育費編

家計および教育費については以下のようなイメージです。それぞれ、現金での預貯金と投資資金と両輪での資産形成を実践・予定しています。

家計および教育費の投資枠についてはいずれもある程度リスクを押さえつつもリターンを狙え得る投資信託をメインとする予定のため、変動率は低めに見積もって3%と設定しています。普通口座の利回りを考慮して、現金の預貯金の変動率は0%。

家計の管理上は、毎月現金預金を3.5万、投資を3万として考えているため、割当額は現金預金の方が大きいのですが、2030年頃には投資の利回りの影響により投資額の方が現金預金よりも大きな額になることがこの表から読み取ることができます。

教育費で特筆すべきは現金預金については児童手当の割当を予定していることと、児童手当の給付終了後(中学卒業後〜)も毎月同額を充当していく方針であること、それとは別に、毎月1万円ほどをできれば子ども名義の証券口座で投資信託を購入していきたいと考えていることです。大学入学時点では入学式等でマイナス150万円、2年次以降は毎年マイナス100万円として計画に反映しており、一部預貯金額がマイナスになる部分もありますが、投資資金を取り崩すことで、トータルとしてはプラスとできるのではないかと考えています。

できれば大学進学までの費用は毎月の生活費の中から捻出し、この計画に近い形で教育費を準備できればと考えていますが、当然実際に子を持った後で必要となる支出は増えるでしょうし、子どもが中学や高校から私立への進学を希望した場合、塾や習い事等でより多くの費用が必要となる場合もあると思います。すべてを予測し予定通りに実行することは不可能なため、そうした化が発覚・生じたタイミングで、このライフプラン表にも反映していき、本当に必要な準備ができるように備えていきたいと考えています。

私のライフプラン表:個人資産編

個人資産については以下の通り。資産別にそれぞれ年間の変動率や積立額を反映しています。

希望通りに進めば、2023-2025年頃は(途中で復帰することも視野に入れつつ)育休を取得したいと考えているため、定期預金を一部取り崩し、生活費に充てることを想定しています。一方、育休取得したとしても、できれば投資金額は大きく変更したくないため、それを前提とした一覧にしています。

投資資金とは別途、自動車税や任意保険の年払い保険料、趣味である旅行費等は別途毎月一定額を積立貯蓄しています。基本的には近い将来に使うお金であるため、ライフプラン表には細かく反映していますが、車の買換だけは、8〜10年程度で予定しておりやや中期的な計画が必要なため、ライフプラン表にも反映しました。順当に進めば2026年頃に中古車で買換を検討しているため、そのタイミングで一部取り崩すような計画としています。

その他、できれば40歳までにサイドFIREを実現したいと考えていますが、サイドFIRE実現後のライフプランについてはまだ反映できていません。必要な手続きや個人事業主化・または法人設立した場合の諸費用や社会保険料・税金については現在勉強中であるため、それらの理解が進んだタイミングでこのライフプラン表に反映していきたいと考えています。

私が運用している投資や投資ごとの積立額・目的の詳細については以下の記事にまとめています。

ライフプラン表の注意点

ここまで、ライフプラン表のメリットを中心にご説明してきましたが、もちろんライフプラン表は万能なツールではないため、利用する上で注意点もあります。

例えば、転職や退職等、働き方や収入に変化が生じた場合。元々計画通りの転職等であれば、予めライフプラン表に反映しておくこともできるかもしれませんが、当然不測の事態は起こりえます。

また、転職や退職等、仕事に係ることのみならず、病気や事故といった健康面での不測の事態も起こりえます。住宅費や教育費等、必要な資金が貯まる前にそうした事態が生じる場合については、予めある程度想定をしておく必要がありますし、その後の生活に支障が出るのであれば、保険に加入する等といった行動を起こす必要があります。

また、個人の生活の変化のみならず、税制や社会保障制度の変更等、社会で行きていく上でベースとなるルールが変更する可能性も0とはいえません。児童手当の支給額の変更や廃止、年金受給年齢の引き上げや受給額の変更等、過去の変遷を見ても、むしろ生じない可能性のほうが低いといえると思います。

大切なのは、日頃からこうした変化が生じうることを前提として自身のライフプランニングをすること、また、そのような変化があったとしても自分が望む生き方を実現できるよう、制度や会社のみに依存しない経済力を身につけることが重要なのだと思います。

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